ミルクボランティア
いよいよミルクボランティアの季節になりました。
子猫のお世話に季節って関係あるの?
このような質問が来ます。
少し温かくなった春の季節、メス猫に発情が来て猫たちがにぎやかになると感じていると思います。
犬のように季節に関係なく繁殖シーズンを迎える動物もいますが、猫は日照時間が長くなると繁殖シーズンを迎える「長日繁殖動物」になります。
1日8時間以下の照明では発情することはなく、1日12時間以上の照明であった場合に発情をすると言われております。
ですから、夜中にも照明をメス猫に照らし続けて生体サイクルを狂わせ発情シーズンを頻繁に起こさせようとする悪い繁殖屋もいます。
交尾が終わって67日目くらいに出産を迎えます。
なので、春に交尾が終わった猫から赤ちゃんが生まれる時期がゴールデンウイーク頃。
飼い主のいない野良猫が産んだり、自宅で生まれたが飼育に困り捨てられたりする赤ちゃん猫が動物愛護センターに運ばれます。
目が開いていないどころか、産まれたばかりの臍の緒が渇いてもいない状態の赤ちゃん猫が「どうにかしろ」と持ち込まれます。
せめて生後2か月ほどママ猫に育児をしてもらえれば元気に育つのですが、ミルクどころか排便排尿も自力では出来ないサイズの赤ちゃんともなると愛護センターのスタッフだけでは育てることがかなわず大部分の赤ちゃんが死んでいきます。
そこでミルクボランティアの出番!
固形フードを十分に食べられるようになるおおよそ2か月齢まで育て上げます。
1日6~8回・3~4時間おきに授乳をし、その後は離乳食等の給餌、排泄の補助、健康観察等の記録、人への馴化とやることはいっぱい。
赤ちゃん猫と言えども鳴き声は大きいですし、休みなく、真夜中も起きてお世話をしなくてはなりません。
その頃の赤ちゃん猫はすぐに具合が悪くなったり、亡くなってしまうから24時間気を抜く暇はありません。
かなり厳しいお仕事ですが、ミルクボランティアがいないと簡単に死んでしまうのです。
睡眠時間を割いて、頑張って育児をしていても亡くなってしまうケースすらあります。
だから猫好きであろうとも、誰にでもお勧めできるボランティアではありません。
育成に必要な物品(ミルク、哺乳瓶、フード、ペットシーツ等)は支給してもらえますが、こちらで用意しなくてはならないものもあります。
愛護センターまでの交通費だって自腹です。
当然、一切給金が出ることはありません。
そして元気に育ってくれると、最後はお別れが残っています。
ステキな優しい飼い主さんの元へ。
切ないですよね。
でもいいんです。
私たちは生き物を商売にさせてもらっています。
命を金銭に変える仕事です。
上手なことを言っても、いかに表面を繕っても綺麗ごとだけではないと承知しています。
だから、せめて少しくらい…。
私たちが頑張ることで救われる命があるのならば。
「ミルクボランティア」のことを通の人たちは略して「ミルボラ」って言うんですよ♪
ドッグブリーダー パピーズママ
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