母は50年ほど前からペットショップを営み、ドッグショーも何回も開催し、畜犬業界の表も裏も良く知りぬいたひと。
私もこの業界に40年弱。
良いことも悪いこともたくさん聞きました。

まずは「子犬の選び方」をお教えします。
一般の方は、どの様にしてどんな基準で子犬を選べば良いかなど知るすべもないと思います。

1.我が家より数万円(3〜5万円)以上も生体価格の安い子犬には絶対に理由があります。
子犬にも適正価格・基準価格があるのですから。
ペットショップさんなどは主にペットオークション(子犬の競り市)で子犬を仕入れます。
当然、犬種や性別、質(見た目等レベルの高さ)、月齢、サイズによって、多少の前後はあろうともおおよその価格帯が決まっており、それを大幅に超えて高額も無ければ低価格なこともありません。
我が家はお店を構えているわけでもなく、スタッフさんを雇っているわけでもありませんので諸経費や人件費が掛からず、子犬の生体価格に無駄な費用を乗せることがありません。
適正価格の最低ラインであれば十分満足。
良かれと思いこの最低ラインを下回って販売すると、悪徳業者やアヤシイ素人に無断で子犬を転売されたりして嫌な思いをいたしました。
ですから我が家よりも数万円も安い子犬には絶対に理由があります!
その理由を納得したうえで、子犬を気に入り、安価で購入するには何ら問題ありません。
ただし理由を説明しないペットショップやブリーダーはアヤシイ。
本来なら少しでも高く売りたいはずなのに最低ラインより低価格とは。
私には信頼出来ない…。
病気や先天性の疾患を患っていたり、障害を持つ可能性が高かったりしたら。

2.月齢が超えている子。
動物愛護法の改正により基準が厳しくなり子犬は生後8週を超えないと販売してはいけないことになっています。
とは言え、月齢の若い子犬の方がその子の唯一の可愛い幼少期を楽しむこともできますし、躾しやすく、懐きやすい。
トイレのマナーも若い子ほどよく覚えます。
なので、子犬の販売時期で最も人気が高く引き合いが多い月齢が8週令となります。
ペットショップでは8週令の生体価格が最も高く、月齢が進むほど価格が加速度的にどんどん下がります。
可哀想ですが売れ残りちゃんには、売れ残る理由があります。
気性が激しかったり、過度に怖がりだったり、無駄吠えがひどかったり。
幼年時に大きな病気を患って売り時を逃したのかもしれません。
子犬の誕生日が記載されているでしょうから、産まれた月に2か月を足した数がおよその8週令。
それを何カ月も超える犬は、ペットショップの狭いケージの中で24時間ろくに運動もできない状態で数か月もの間、閉じ込められており精神状況や運動能力について心配です。

3.生体価格を公表しないブリーダーさんは信頼感が低く思います。
動物愛護法も関係ない頃の犬屋の先輩に教えてもらったことがあります。
「電話などで問合せがあっても出来るだけ価格は教えないものだよ」。
理由は2つあるそうです。
一つ目は、子犬を見学しに直接お客様がいらっしゃった時、車やバッグ、時計などを見てお金持ち風ならば生体価格を上乗せして話が出来るから。
二つ目は、本気で子犬を欲しがっているお客様なら多少価格を上げても買ってくれるから様子を見極めて上乗せするからと。
ひどい商売です。
ネットで子犬販売サイトなどを見ると「価格は改めてお問合せください」などと表示されているケースを見受けられます。
やはり信用しきれなく思います。

4.ある程度は子犬の質(レベル)の高い子が良いと思います。
小型犬ならば15~20年は私たちと生活を共にしてくれます。
沢山の中から子犬を選ぶならば少しは質(レベル)の高い子の方が見た目も良く、満足感も高く、ドッグランなどでも恥ずかしい思いをしないで済みます。
一般の方も多くの情報を入手されていて犬の良し悪しを承知しています。
イタリアングレーハウンド(イタグレ)なら白斑の少ない子の方がスタンダード(犬種標準/各犬種の良いとされる理想的姿)に近いとされドッグショーでも優良な判断を受けます。
それでも私たちは白斑の多い子は優しい感じに見えますし、可愛らしい雰囲気になりますので、家族の一員として迎えるのでしたらお勧めできる色合いだと思います。
ただ、白斑の現れている部分があまりにもお顔の左右非対称(面ズレ)とか、お顔の一部分だけ過度に色抜けした感じに白色が出現したり、お鼻の一部分が白く抜けていたり、ブルテリアみたいに目や耳にかぶさるパンチマークな発色とかは「訳あり」として価格を下げる方が良いと思っています。
ただし、多頭飼育として二匹目の子ならば個性的な子を望むことも良く分かりますし、キャラクターの濃い目立つ子として欲するのでしたら大賛成と申します。

5.ペットショップで購入するなら数日掛けてじっくり考えるべきと思います。
ペットショップさんが悪いとは言いません。
ペットショップで可愛い子犬を抱っこさせてくれるものなら、ついつい欲しくなってしまうのが動物好きの宿命です。
衝動買いが良くないと考えます。
ペットショップは販売のプロであり、ブリーダーは繁殖・飼育のプロです。
売ることは上手なスタッフがいても、飼育に関してはブリーダーに及びません。
子犬の出産から成長の過程も知らなければ、両親の特性やどんな疾病に罹ったか、サイズも体重も知りません。
知識も足りず、専門的な視野も持っていません。
購入後の相談もペットショップのスタッフでは不足される部分が大きいと思われます。
更に、ペットショップでは店舗の運営管理費やスタッフの給料を稼ぎ出すために販売利益を上乗せしなくてはなりません。
賢い消費者ならば少しでも安く購入すべきです。
又、「このオプションや安心プランを契約してくれれば生体価格を割り引きます!」って追加営業されている大手のペットショップさんも多いのですが、はっきり言って大嫌いな方法。
複数年に及ぶ生命保障や高級ドッグフードの長期間購入って必要ですか?
生後数年で死んでしまうような犬って絶対に良くない遺伝的欠陥や致命的な疾患を持っていますよね。
普通の正常な犬は生命の危機を及ぼす数種類の感染症に掛かる以外は亡くなりません。
そしてその感染症を防ぐためにお高い予防ワクチンを毎年接種しています。
どんなに高級なドッグフードでも長年同じものしか食べていなければ飽きて食べなくなります。
遺伝子検査なんてまともなブリーダーならば両親のDNA検査がしてあるので全くの不要。
ペットショップの専属獣医師による健康管理って何ですか?
不具合な子犬を売らないことが当たり前で、それを態々健康チェックをするからって高額な追加料金を請求するとか。
数年間に及ぶオプションや安心プランの毎月々の支払合計を計算すると100万円に近い金額になったりします。
いくら金儲けに走りたいからとあまりにもひどい商売をしていると嫌われますよ。
それでも衝動買いではなく数日考えた結果であるならば運命の出会いでしょうから子犬を向かい入れることに反対はしません。

6.ブリーダーは厳選しましょう。
手前味噌になってしまいそうですが子犬は専門知識を持ったブリーダーからの購入がベストと考えます。
飼育のプロであり困りごとや相談に乗ってくれますし、両親や数代前の先祖まで把握していれば遺伝性の疾患には対応してあるだろうし、犬種の特質や長所を伸ばし欠点や欠陥を補うよう努力しているはずですし、価格もペットショップよりは安価だと思います。
それでもパピーミル(子犬工場)と言う乱繁殖屋もいれば、ひたすら産ませるだけで犬たちの幸せも考えない繁殖屋も多くおります。
その様な所から子犬を購入すると言うことは、繁殖屋を応援することにもなり、犬たちが不幸になる悪循環に手を貸すことになってしまいます。
そして犬たちの飼育環境を見ましょう。
施設内や産室等は感染症予防や環境保護の面から見学できないことと考えます。
しかしながら子犬の見学時に飼育環境を外から眺め見ることは可能です。
悪徳業者の飼育場所ならば親犬たちが狂ったように鳴き叫んでいたり、目もくらむような悪臭が漂っています。
さらにひどい事業者ですと飼育所を人里離れた山林に作り、劣悪な状態で親犬たちに地獄を見せています。
哀しいことですがパピーミル(子犬工場)や乱繁殖屋で作られた子犬は衛生面でも劣り、人に慣れずに攻撃的になったり、極度の神経質になったり、無駄吠えが止まらなかったり。

7.両親(パパ犬とママ犬)を見せてもらえるブリーダーを選んでください。
悪徳業者は手入れもせず粗悪な管理をしていますので飼育している犬を見せることはできません。
両親(パパ犬とママ犬)を見ると子犬が将来どの程度まで大きくなるかがわかります。
両親の遺伝でおおよそのサイズが分かります。
また、遺伝学にて性格が遺伝することは証明されていませんが私たちブリーダーの経験から両親(パパ犬とママ犬)の性格が子犬に引き継がれることが多いことは知っております。
無駄鳴きの多いパパ犬やママ犬の子は無駄鳴きをしてしまいます。
飼い主が注意しても止まらずにキャンキャンと狂ったように鳴き続ける犬も知っています。
性格の荒いパパ犬やママ犬の子はやはり気性の強い子が多く現れます。
怯え症なパパ犬やママ犬の子は過度に怯える怖がりな子が多いように感じます。
どの人間も大好きで甘えん坊、よその犬にもフレンドリーで明るい性格のパパ犬やママ犬の子が良いと思います。

8.保護犬(里親)を飼育することは素晴らしいのですが。
私たちは「動物愛護推進員」と「ミルクボランティア」を山梨県より委嘱され完全無償にてボランティア活動を行っております。
動物の愛護に興味を持ってくださっている方々には本当に敬意を持ち感謝の念を示します。
保護犬の里親になって下さることを考えられているのでしたら誠にありがたく思います。
ただし事実をしっかりと認識してから里親様に名乗り出てください。
攻撃的な犬たちが人との触れ合いを通し劇的に変化することなど容易ではありません。
動物番組ではTV局が国内有数のドッグトレーナーにお願いをして時間とお金を掛けどうにか変わっていきます。
また雑種犬でしたら両親や祖先が分からないので細心の注意が必要です。
先祖に攻撃性の高い闘犬や猟犬の血統が入っていたら…。
先祖に大型犬の血統を持つ祖先がいたら…。
攻撃性の高い犬種は突如として飼い主であろうと歯を剥き出し牙を立てることがあります。
残念ながら年に何回かは犬が人間を襲ったとニュースが流れます。
穏やかな犬種を選び、子犬から育てた場合でもそのような口傷事故が起きるのに。
成犬になったら体重が30kgや40kg、どうしますか?
住まわれているマンションでは追い出されるでしょうし、老犬になった時にはそのように重い犬を抱きかかえて介護し病院に行けますか?
やはり飼えなくなったからと二度目に捨てられるような不幸を起こしたくありません。
保護犬の里親募集団体さんも素晴らしいのですが、この様な不利点を伝えることが少なくて心配です。

子犬は本当に可愛らしく、私たちに無償の愛をくれます。
家族の絆を深め、子供達には慈愛の気持ちを教えてくれます。
ステキで素晴らしい命です。
大切な子犬との出会いがございますことを心よりお祈りしています。

ドッグブリーダー パピーズママ
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