非常に致死率の高い、しかも感染する疾患。

犬にも何種類にも及ぶ感染性疾患があります。
しかも致死率の非常に高い疾患です。
現在は感染症予防ワクチンに優れたものがあり定期的に接種することで感染を防ぐことができます。

「犬ジステンパー」と「犬パルボウイルス」予防ワクチンだけは必ず接種してください。
ウイルスは目で見ることはできず、私たちブリーダーでもワクチン以外では守ることができません。
予防措置がなければ簡単に死にます。
直接犬同士が触れることがなくとも、あなたが感染した犬や目に見えないウイルスに触れ、それを知らぬ間にご自宅に持ち帰ってしまうだけで愛犬は感染し亡くなる可能性が高まります。
そしてあなたはそのウイルスをよその犬たちにうつすことにもなります。

30年も前のことになります。
犬パルボウイルスが日本中を襲ったことがありました。
当時は有効な予防ワクチンもなく、いたるところでバタバタと犬たちが死にました。
トマトジュースのような色の下痢をしながら。
ペットショップでは朝の開店が怖かったといいます。
朝お店に行くと下痢まみれになった子犬たちの死骸がゴロゴロと続いていたから。
ワクチンだけで感染しないのでしたらこれに勝ることはありません。

他にも「アデノウィルス犬伝染性肝炎」「レプトスピラ症」「犬パラインフルエンザウイルス感染症」などの感染症予防ワクチンもありますがこちらは信頼できる獣医師と相談してください。
重症化すると生死にかかわることもありますが、「犬ジステンパー」「犬パルボウイルス」ほどの致死率は高くなく、アメリカなどではリスクを下げる為にできる限り効果の単独なワクチン(日本は6種、8種等の混合ワクチンがほとんどを占めています)が良いといわれています。

米国動物病院協会のワクチン・ガイドラインにはワクチン接種にはリスクがあることを認めております。
人間にも感染し、しかも人畜共に発症してしまうとほぼ100%に近い確率で亡くなってしまう「狂犬病」。
アメリカは清浄国ではない(狂犬病が根絶されていない)にも関わらず、狂犬病予防ワクチン接種は3年に1度でよいことになっております。
日本では狂犬病が根絶して半世紀以上たちますが、今だ狂犬病予防法により毎年の接種が法的義務。
獣医師による注射と狂犬病予防注射済票交付手数料を合わせて1匹当たりおよそ4千円。
日本には100万匹の犬がいるようなので40億円ですか・・・
獣医師会は政治献金しても法改正などするわけありませんよね!

ただし問題があろうと、定期的に接種することにより「ブースター効果」というワクチンの効能が更に高まることにもなりますので必ず忘れずに感染症予防ワクチンは接種するようお願いします。
とくに「犬ジステンパー」「犬パルボウイルス」だけは。

あわせて感染症ではありませんが、蚊を媒体にする「犬フィラリア症」も必ず予防してあげてください。
これは飲み薬などで予防できます。
予防しなければ犬フィラリア(犬糸状虫、犬心臓糸状虫)が犬の心臓に巣食い血管などに詰まるとそのまま命を落とすことになる生死にかかわる疾患です。

大切なあなたのイタグレの命を守るのはあなたしかいないのですから。