CDA(淡色皮毛脱毛症 )についての見解 2023.4/29
CDA(カラー・ダイリューション・アロペシア)ですが、遺伝性疾患と言われております。
CDAは部分発症(お尻や肩のわずかな一部分の未発症)から全身発症(背中一面に発症)など、発症範囲の個体差は大きく、基本的にはCDAが大きな部位に発症する子は繁殖のラインから外してしまいますが、とある統計ですとイタグレの発症率は18%と言われておりますので完璧に外し切れていないことも現状です。
弊犬舎では6世代に渡り血統が続いている子もいますが正直な話CDAが突如として発症する子もおります。
私としては遺伝が100%作用しているだけではなく、ブルーの毛色発現させるカラー遺伝子のD(dilution)が深くかかわり、その他に食生活や紫外線等の影響によりCDA発症の有無が決まるような気がしています。
ですので、大きな部位に発症する親から生まれた子犬は避けた方が無難ですが、完璧にCDAの発症を防ぐことは非常に難しいと思います。
CDAを発症する子もいれば、発症しない子もいる。
CDA自体にはワンちゃんに対し痛みも痒みも日常生活が不快になる要素はありませんので、万一発症してしまってもその子の個性として考えられる方がイタグレを飼育されることをお勧めしたいと思います。
人間でいう「ハゲ頭」の家系は遺伝によって成り立っていますが、家族や親せきの中にも若い頃からハゲていたり、高齢になってからハゲる方もいたり、亡くなるまでフサフサの髪の方もいる。
フサフサ頭の家系からもハゲ頭の方が現れたりします。
遺伝子を持っている皆が皆同じ症状ではないことと一緒に思えます。
現代でもこの病気が発症すると完治させることは難しいのですが、進行を抑えるための投薬や保湿性シャンプーの使用などで対処していく方法もあります。
しかしながら特に何もなさらずとも症状が重度に悪化することもございませんのでほとんどのオーナー様は獣医師に診せることもなく、ただ様子を見ていられる状態です。
あえてなさるのでしたら、脱毛部分に保湿を中心としたスキンケアをおこない、お洋服を着せてあげたりして紫外線や外部からの刺激 (ブラッシングなど)を避け、2次感染の予防を行う程度です。
日常生活に支障をきたすこともありませんし、生命に危険を及ぼすことありませんし、痒みや痛みなどの苦痛もありませんので、私はあまり気にしないでも良いと考えます。
CDAの最大で唯一の問題は、美容性を重視した見た目(薄毛、脱毛)が1番のネックです。
イタグレのオーナー様はワンちゃんの洋服にこだわりを持つ方が多く見受けられます。
イタグレ専門のオシャレで可愛い洋服が数多く売られています。
洋服を着せることで暑さ寒さの体温調節にも役立ちますし、少ないながらも抜け毛が床に落ちにくくもなります。
日頃から洋服を着せていれば特にCDAが発症しても見た目が気になることも減るように感じます。
CDAは遺伝しますが、絶対に発症しないとはどのブリーダーでも言い切れないと思います。
注意はしますが、発症した場合もその子が持っている独自の特別な「個性」だとお考えいただけますと嬉しいです。
ドッグブリーダー パピーズママ
丸山 淳子(まるやま じゅんこ)
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