動物病院は慎重に選んでください

動物病院(獣医師)選びはむずかしいです。

今はたくさんの動物病院が開院しています。
ペットショップに併設している動物病院もありますし、自宅を改装したり開院する個人経営の動物病院もあります。

まずはペットショップやホームセンターに併設している動物病院ですが、お店の閉店時間に合わせて病院が閉まります。
ホームドクターとして長きに渡り愛犬の健康管理を診ていただいていてもお店の開閉店によって獣医師もスタッフもいなくなりますので救急時には大変困ったことになってしまいます。
夜間や緊急時にはいつもと違う動物病院に行かなくてはならないことはよくありません。
個人経営の動物病院では院長が自身の利益に繋がりますし、信用問題にも繋がるので比較的真摯に対応下さりますし夜間や休日であろうと診察してくださる方もおります。

獣医師自体にも個人のスキルに大差がある場合もあります。
大学を卒業したばかりで獣医師免許を取った早々に診察や手術をされるのには不安が増します。
ベテランの獣医師でもペットの診察よりも産業動物(豚や馬、牛、鶏)を得意とする獣医もおります。
長らく獣医師をしていることで言い訳も上手になる方もおります。
難しい病だと、まずは「先天性な病気」とか「遺伝性疾患」とし、完治できれば獣医師の手柄。
万一の場合や治らなくとも、「先天性疾病なので犬の親元が悪い。手を抜いた繁殖をしているのブリーダーが悪く、獣医師は罪がない」などと逃げ口上が得意な方もおります。

犬は言葉をしゃべることができません。
つらくとも、痛くとも、どこがどのような感じで苦しいと伝えられません。
それを考慮して治療する獣医師なのですが、口をきけない分、好き勝手なことを言い出す獣医師がいます。

治療費も法律で各動物病院が統一することができません。
A動物病院とB動物病院では同じ治療や同様に手術をしても治療費が違います。
単純なワクチン接種ですら価格が違います。
犬には人間のような「健康保険」がありません。
健康保険を使った人間ならば治療費の3割負担で済みますが、犬の場合は100%が飼い主負担となってしまいます。
近年、動物病院も最新の診察設備を持つようになりました。
先端技術を使う治療ができるようになりました。
CTやMRIまで持つ動物病院もあります。
薬剤も効果の高い新しい薬がたくさん出てきました。
今までは救うことのできなかった命が助かっています。
しかしながら治療費も高額になっております。
手術をおこない、1週間の入院を経て完治してのは良かったのですが、50万円の治療費を請求されたなんてことは珍しい話ではありません。
治療費を聞いてから治療をお願いすることなんてまずありません。
納得いかない金額を請求されようと支払うしかないのです。

私たちも何度も納得いかない動物病院にかかわったことがありました。
たくさんのお客様から理不尽なことをされたと泣きつかれることも多くあります。
私たちプロでも何度も痛い目にあいながら納得いく獣医を探すしかありません。
信用できる立派な獣医師を探し出すのには時間とお金をかけました。

セカンドオピニオン、インフォームドコンセントを大切にしてください。
納得いかなかったり、怪しさを感じたら動物病院を変えることを本気で考えましょう。
言葉を話すことのできない愛犬のために信頼のおける獣医師を見つけることは飼い主さんの義務だと思っています。