待ちに待った、お婿入り、お嫁入りになります。
子犬のお引渡し時期は、いつ頃が良いのでしょうか?
諸説紛々、色々な説があります。
動物愛護の精神が尊ばれ、動物学者、愛護団体、好事家、ペットショップなど立場が違えば話も変わり、迷われる皆さんも多いのではないでしょうか。
声高らかに愛護を唱える方々は、母犬の元に少しでも長く一緒にいさせるべきと言われます。
生後100日までは一緒にいさせるべきとか、生後3ヶ月とか生後半年とか。
少しばかり人間の子供と同じ視線で考えているような気がします。
生後2ヶ月の子犬は人間で換算すると幼稚園児程度。
そう思うと少しでも長くママから離すことは可哀想な気がします。
あらたに改正される「動物の愛護及び管理に関する法律」では、生後56日を経過しない犬猫の販売のための引渡し、展示が禁止されました。
ただし、この「56日」という日齢については、附則によって、施行後3年間は「45日」と読み替えるものとされ、さらにその後、別に法律で定める日までの間は「49日」と読み替えるものとなってしまいました。いわゆる経過措置(激変緩和措置)です。
さらに、いつ読み替えが終わるのかについては、科学的知見を集め、施行後5年後までに検討するものとされ、そのための予算措置も行われるとのことです。
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つまり引渡し時期は、施行後3年間(平成28年まで)は生後45日以降で良く、その後は決まっていないので生後49日以降ならば良いこととなります。
「動物愛管法」は動物を守り慈しむための法律といっても、法改正の検討委員の中に大手ペットショップの社長が入っており、ペットショップとしては利益優先となるので、少しでも早く子犬を仕入れると販売チャンスがより長くなるため、出来るだけ幼少期(生まれてから1日でも若く)に引き渡し可能な法律にしておきたいとの目論見が見え透いていて少し気持ち悪いです。
それならば、少しでも長く子犬は母犬の元にいれば良いのでしょうか?
子犬を産ませ、育て上げている私達ブリーダーの考えは違います。
情操教育の面や心理的な面や躾けの観点からも、一定期間は母犬や兄弟犬たちと一緒に生活させた方が理想的と考えます。
ただし、一定期間を前提とするのです。
長ければ良いということでは在りません。
お引渡しが生後3ヶ月以上なんて親も子もストレスを持ちデメリットの方が多くなってしまいます。
私たちは実際に多くの子犬を産ませ、育て上げた実際の体験から、生後56日(2ヶ月前)程度までママと一緒に育て上げれば、それ以上は必要ないと考えています。
すでに出なくなっている母犬のオッパイを、少しでも出そうと子犬は鋭く尖った乳歯で噛んでしまいます。
母犬は噛まれた痛みで子犬に対して攻撃的な行為をするケースも多々あります。
神様が親から離れる季節を教えてくれているのだと思っています。
自然界では「子離れ、親離れ」という巣立ちが必ずあります。
必要な教育を施され、仲間たちとの付き合いを教えられたら、あとは親から離れて自分の行き方を選んでいくことになるのです。
生後56日(2ヶ月前)程度を過ぎれば、新しい飼い主様宅で新しい生活をすべきと考えます。
それぞれのご家庭のルール、トイレの躾け、無駄吠えの躾け、いたずらの躾け、お散歩のマナーなど年少期にこそ覚えなければならないことが沢山あります。
覚える力のすぐれた年少期に、新しい家庭に迎えられることが子犬のために最良と思っています。
オーナー様のご都合や、今まで飼育したことのある方でしたらお考えもあるかと存じます。
大安吉日や記念日にあわせてのお迎えを考えられる場合もあると思います。
ぜひ、お打合せさせていただき、お引渡しの日程を決めさせていただきます。