第三部「貧乏人は犬など飼うな!」

生類憐れみの令(しょうるいあわれみのれい)とは、江戸時代前期に五代将軍の徳川綱吉によって制定された「生類を憐れむ」ことを趣旨とした諸法令の通称で、保護する対象は捨て子や病人、犬や猫、鳥、魚、昆虫などの動物でした。

極端な理想主義の法律・法案により、人間を差し置いてまで特に犬や動物を過剰に保護したため天下の悪法と言われ、後世にも伝わるほど批判を受けています。

              

私は犬猫をはじめとする動物は、守り、可愛がり、愛して、大切にすべきものと考えています。

当たり前であるし、当然のことと思っています。

牛や豚、鶏、マウスなどの産業動物に関してもアニマルウェルフェア(Animal Welfare)の概念に沿う考え方が重要だと信じています。

私は犬で商売をしているドッグブリーダーです。

犬をお金にしています。

命を売り物にしています。

だからこそ尚更に犬猫に愛情を注ぎ、幸せになってほしいと願っています。

犬猫の為にできる福祉であるなら自身の時間を費やしてもしたいと考えています。

                   

それでも私は人間を主として考えていきたいと思っています。

人間があってから、それに付随し犬や猫があるものと考えます。

緊急を要する以外、犬猫は人間に優先しません。

              

太古の昔から犬は人間のかけがえのないパートナーでした。

狩猟の手伝いをしてくれ、番犬として危険なものから守ってくれ、愛情を捧げてくれています。

何千年もの間、犬は私たち人間と生活を共にしてくれています。

今更、犬のいない生活は考えられません。

しかしながら人間のいない生活も犬には考えられないことが現実です。

特に野生の犬などいない日本では人間の厚い保護がない限り犬は容易に絶滅してしまいます。

犬にとっても人間はかけがえのないパートナーであり、命の根幹にかかわる食事を与えてくれ、種を継続させるための子孫を残してくれる大切なご主人であることは絶対の事実です。

             

動物愛管法が改正されます。

ブリーダーへの規制が非常に厳しくなりました。

ブリーダー一人当たりが飼育できる頭数の制限、犬の飼育環境の決まりや飼育スペースの規制、販売許可の条件、繁殖犬の年齢制限、マイクロチップの埋め込みの義務化や月齢により販売規制等々。

結果、大規模な繁殖屋や劣悪なブリーダー、パピーミル(子犬工場)も減ります。

良心的なブリーダーになるほど利益を出すことが難しくなり廃業を選ぶ方が増えます。

繁殖者1人あたり15匹の飼育制限では赤字になります。

365日休みなく朝から晩まで犬の世話をして、夜も寝ずにお産の手伝いや赤ちゃんへの授乳の協力をしなくてはブリーダーは勤まりません。

年中無休24時間拘束されるにもかかわらず繁殖犬15匹を6才までと規制されるのでしたら出産頭数も限られてしまいますので経営として成り立ちません。

繁殖犬を増やすのでしたら繁殖者数を増やさなければなりませんので人件費が追いつきません。

コロナ禍により自宅にいる時間が多くなり、犬との生活を望む方が増えました。

よって例年より子犬が不足しています。

ブリーダーが減ることにより更なる子犬不足となり、子犬の生体価格が高騰してしまいます。

ブリーダーが減り、繁殖される子犬の頭数も減り、ペットショップで犬を購入する場合、生体価格も1匹50万円から人気犬種では100万円を超えてしまうでしょう。

しかも残されたわずかなブリーダーは生き残るために少しでも高価なプードルやチワワなどの人気犬種の繁殖をおこなうようになります。

ほどほどの数の愛好家しかいないイタリアングレーハウンドやシェットランド・シープドッグ、狆や日本スピッツなどはブリーダーもおらず絶滅してしまいます。

本当にこれでいいのでしょうか…。

              

更に不可思議なことは、販売可能な子犬の月齢は8週齢以上と決まっているのですが日本犬(柴犬、秋田犬、紀州犬、甲斐犬、北海道犬、四国犬)だけは7週齢以上なら販売可能と7日間も短い。

小型犬は成長も遅いのでしょうがないとして、セントバーナード等の成長速度の速い超大型犬も同じ月齢。

日本犬の協会には年配の大物政治家も多いので忖度ともとらえてしまいます。

また、マイクロチップの埋め込み義務化も不可思議です。

マイクロチップの埋め込みは不用意にペットを捨てる奴がいるので飼育者を確定させれば捨て犬や捨て猫が無くなるだろうとの大義名分ですが、数十万円で売買される犬を捨てるブリーダーや飼い主がいるとは考えられません。

マイクロチップの埋め込みは獣医師によるものでなければ犯罪になり、更にマイクロチップに個人情報を入力することによって狂犬病予防ワクチン接種も紐づけられ、メリットがあるものは政治力のある獣医師会かとも。

半世紀以上も日本での感染事例の無い狂犬病予防ワクチンを法的義務として接種させ、今度はすべての犬にマイクロチップを埋め込むことを法的義務とさせる。

だまっていても獣医師は儲かる仕組みの出来上がりです。

生後2カ月で数kgにもなる超大型犬への埋め込みなら犬への負担も少ないだろうけど、数百gにしかならないチワワの子犬への義務化なんてことは理解できません。

                

動物愛護はとても大切です。

それでも、誰からも文句の来ようもない「動物愛護」という名目の元で人間に過剰な我慢を強いらせ、犬との生活も出来なくなるほどの規制を掛けることに正義を感じません。

だれもが望むなりに犬との幸せな生活ができる環境を作るべきと考えています。

生体価格が50万円なんて言う犬をブリーディングするなんて本意ではないですし、パートナーであるべき犬が高級品で誰もが滅多に飼育出来ない物になるなんて考えたくもありません。

お願いですから犬との普通の暮らしをさせてください。

             

ドッグブリーダー パピーズママ

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