ファシリティードッグ

国内のファシリティードッグは、ベイリーを含めて2病院3頭にとどまる。
ファシリティードッグとは、「ハンドラー」と呼ばれる看護師ら臨床経験のある医療従事者とペアになり、医療チームの一員として働く犬。
休日はドッグランや水辺などに出かけ、「犬らしく」過ごしてきた。
ベイリーの功績を次の世代に受け継いでいきたい」とファシリティードッグへの支援を呼びかけている。
闘病を支えられたという親子から、感謝の声が豊富に寄せられた。
病気の子供に寄り添う日本初の「ファシリティードッグ」として、神奈川県立こども医療センター(横浜市南区)に「常勤」してきた10歳の雄のゴールデンレトリバー「ベイリー」が16日、高齢のため引退した。
こうした経費は同NPOに寄せられた寄付金のほか、一部は病院側の負担で賄ってきた。
ベイリーのハンドラーをしてきた森田さんは「ベイリーが毎回処置に付き添ったり、亡くなる直前まで添い寝したりした子供のご両親から、たくさんの感謝の声をもらっている。
ベイリーは平日、散歩して朝食を食べた後、午前9〜10時にハンドラーの看護師、森田優子さん(37)と一緒に「出勤」。
ちょっとの間の訪問が主の「セラピードッグ」とは異なり、病院に「常勤」して長期入院する子供らに寄り添う。
10時から午後4時まで、病児の手術室までの置き換えや麻酔が効くまでの付き添いのほか、歩行リハビリテーションへの同行、最期のみとりの同席などの「業務」にあたってきた。
ベイリーらを導入してきたNPO「シャイン・オン・キッズ」(東京都中央区)によると、ファシリティードッグは欧米で00年ごろから試みが始まった。
手術室までの移動に付き添ったり、ベッドで添い寝したりと約9年にわたり、延べ約2万3000人の我が子に関わってきたベイリー。
1日に訪問する病児は平均10〜20人。
1頭あたりの初年度経費は年間約1200万円、継続運営費は年間800万〜900万円かかる。
きめ細かい研修や感染対策など管理費が不可欠だからだ。
拡大が進まないのは、認知度の低さや元金面に課題があるためという。

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